平成17年 5月14日 晴 参加者5名

杉山チェーン装着場発   7時00分
市ノ瀬発           7時50分
猿壁(チブリ登山口)    8時25分
大桂の木           8時55分
避難小屋3.4km地点  9時45分
避難小屋1.9km地点 11時00分
避難小屋着         12時35分
避難小屋発        13時45分
水場            15時20分
市ノ瀬着          17時00分


 

 金曜日、PTAの会議で帰ってきた10時過ぎ、明日はチブリのブナを見に行くので集合は北谷の杉山チェーン装着場に7時という連絡を聞く。
 とりあえずできる用意だけして、早めに寝る。
 食料関係は何も準備できなかったので、朝コンビニで調達して集合時間15分前に到着。
 今日は一番乗りだ。チェーン装着場に咲いているウワミズザクラの写真を撮りながら、全員の集合を待つ。

 7時、出発。お天気は快晴。
 7時50分、チブリ尾根に向けて出発する。チブリ尾根小屋まで6.6kmの道のり。
 川沿いの道はまだ早春の植物でいっぱい。タラの芽はまだ早い。フキノトウが真っ盛りだ。

 8時25分、別山への登山道に入る。
 新緑がきれいで、目が和むような緑がどこまでも続く。
 木々や新緑の草花がまぶしいほどに美しい。
 この季節はほんのしばらくだが、もの悲しいような美しさに溢れている。
 全てのものが永遠ではないということを、移り変わって行くということを静かに感じさせられるような季節だ。
 人間の命の時間、花の命の時間、ブナや桂の木の悠久の時、そしてチブリ尾根のブナ林の中に流れているゆったりとした時間・・・。
 歩きながらいろんなことを考える。
 深呼吸すると胸にいっぱい山の空気が流れ込む。
 

  

猿壁山道に入る

 トウキチロウは、ちょっと癖のあるにおいの植物。食べられるのだが、好き嫌いは結構別れるかも・・・。
 サンカヨウの蕾が宇宙人の目のように飛び出している。真っ白い花は可憐だが、蕾はどこかひょうきんだ・・・。
 トリカブトの葉っぱが出ていた。茎が紫色をしているのと、しっかりした葉っぱなのがニリンソウと違うようだ。
 しかしニリンソウの葉と似ているなあ・・・(-_-;)。

トウキチロウサンカヨウの蕾
サンカヨウトリカブトの葉

 イワナシの花が、咲き始めでピンク色が濃い。登山道の両脇に可憐な花がたくさん咲いている。
 エンレイソウも地味な花だがあちこちに咲いている。ワサビの花も見つけた。
 ショウジョウバカマはまだ咲き始めで茎が短い。ザゼンソウも咲いている。

エンレイソウイワナシ
ショウジョウバカマザゼンソウ

 桂の大木が見事に大きい。どれくらいの樹齢なんだろうか・・・。
 ブナ林の主のようなどっしりとした木だ。
 花が咲くといい匂いがするらしい・・・。

 随分近くの木からキツツキのドラミングの音が聞こえる。
 どこかでウグイスの声も聞こえる・・・。

 マイヅルソウの光沢のある新緑が、植物のようには見えない。
 何かビニールで作られたような不思議な色合いと質感に見える。
 ツクバネソウも葉っぱの真ん中に花芽を付けている。
 

桂の大木マイヅルソウ
ツクバネソウブナにからまる蔦

 周囲はニリンソウの群落があって、咲き始めの花は花弁の根本がうっすらとピンク色を帯びていて初々しい。
 小さな花が2つずつ付いている。葉っぱの優しい若緑色が美しい。
 ニリンソウは何回撮ってもいい写真が撮れないが、また撮りたくなる花だ・・・(-_-;)。

 左下の石は白山特有の石で、玉石を巻き込んだ凝灰岩で非常に脆いとか・・・。
 だんだんと少なくなっているらしい・・・。
 右下はシダの化石の入っていて敷石に使われている石。桑島から上げた石らしい・・・。

 栃の大木が何本もあった。
 木肌が独特な感じで、森の妖精のような雰囲気のある木が一本あった。
 葉っぱの花飾りを付けたような不思議な木だ。
 新緑の色が何ともいえないほどいい色をしている(^_^)。
 お花を見たり上を向いたり、写真を撮るのに忙しい。

栃の大木

 ようやく白山と釈迦岳が見えてくる。
 釈迦岳の手前の岩場の上は昨年夏下った禅定道だ。こうやって見るとかなり急峻な所を歩いていたのだなあ・・・(-_-;)。
 新緑の中から残雪の残る山々が見えてくるとうれしくなってくる。

白山が見えてくる右 釈迦岳

 ブナ林を抜けると雪の斜面を横切って、高度を上げて行く。
 いつのまにか周囲の木々がブナからダケカンバに変わっている。
 木々の間から、谷間に雪をたくさん残した大長山が見えてくる。小原峠を挟んで赤兎山、その向こうには経が岳も見えてくる。
 雪の斜面をトラバースする。汚れた雪がまだ残っている。
 一歩ずつ慎重に足跡を辿る。
 ダケカンバからまだ雪に覆われた針葉樹の斜面に変わる。
 針葉樹独特のいい匂いが鼻につんとくる。トウヒや栂の木のようだ・・・。
 青空がまぶしい。

 

トラバース雪の斜面をトラバースする
針葉樹栂の新緑

 針葉樹林帯も越して笹の斜面を登る。
 夏にはニッコウキスゲやササユリ、ヒメサユリのたくさん咲いている場所だ。
 日当たりの良い所にはニッコウキスゲの新芽らしいものが出ている。
 笹原の向こうに御舎利山と別山が見えてくる。


別山と御舎利山針葉樹林帯を抜ける

 ようやくチブリ尾根避難小屋が見えてきた。
 後ろには堂々たる山並、左手には白山。白山と別山の間には油坂の頭(2256m)もかすかに見えている。
 12時35分、避難小屋に到着する。

 背後には御舎利山から別山にかけての急峻な山々の風景が広がる。
 今日は一日中すばらしい展望の山々を見ることができ、暑くもなく寒くもなく最良の一日だ。

 左手には昨日新雪が降ったのか、純白の雪を被った御前峰と大汝。
 双眼鏡で見ると室堂の屋根がほんの一部赤く見えている。
 長い長い冬の季節からようやく早春の風景になってきたようだ。

 お腹が空いたので、ようやく昼食時間となる。
 白山と別山を眺めながら、来る途中にあったコシアブラもウインナーと炒めて一緒にいただく。
 少し苦みがあるが、塩・コショー味でなかなか美味しい。
 コーヒーも飲んで、その後は白山をバックに全員で記念撮影をする。
 

チブリ尾根避難小屋

 13時45分、名残を惜しみつつ帰路に着く。
 別山まで2.8km、6時頃から歩き始めれば着ける距離だが今回は足慣らし。ブナ林の新緑で充分満足する(^_^)。          

 

  帰路正面は大長と赤兎

 正面に大長と赤兎の山を見ながら、だんだんと高度を落としてゆく。
 栂やトウヒ、ダケカンバからブナの林に入って、少しずつ雪も減ってくる。

左赤兎 右大長ダケカンバの斜面

 ブナ林の中は雪が溶けて道の枯葉が湿っている。
 お天気がよくて今日一日で随分雪も溶けたのだろう・・・。
 ミヤマカタバミの白い花が咲き始めている。まだ咲き始めらしく、葉っぱが開いていない。
 
 

ブナ林ミヤマカタバミ
ミヤマカタバミカキドウシ

 ニリンソウの花は何枚も撮ったが、花びらの根本のほんのり赤みを帯びた部分や、開き始めた清楚な姿を映し込めていない。
 気に入った画像が撮れるようになるのはいつのことだろうか・・・。
 それにしても葉っぱの緑色と白い花の色がなんとも言えず清々しい印象の花だ。

ニリンソウニリンソウ
ニリンソウニリンソウ

 ブナの芽吹きの色が、何とも優しい。
 本当にわずかの期間だけの色だ・・・。

ブナ林

 16時30分、登り口に到着。ここでしばし休憩。
 また川沿いの道を市ノ瀬まで歩く。
 17時市ノ瀬に到着する。晴天に恵まれ新緑のチブリ尾根を訪ねる楽しい一日だった。

夕景川沿いの道

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