平成17年 9月17日 参加者10名

 

 自宅発      5時30分
 市ノ瀬       6時20分
 市ノ瀬発     7時00分
 六万山着     8時05分
 慶松平      8時55分
 観光新道分岐 10時00分
 別当出合    14時10分
 別当出合発  14時30分
 市ノ瀬     14時50分
 御前荘     15時20分
 勝山着     16時30分


 白山文化研究フォーラムの第2回例会に便乗して、白山禅定道登山に参加する。

 白峰から市ノ瀬に向かう途中の川沿いの道でカモシカの親子をみかけた。 
 対岸の崖の上を何か動くものが見えて、何だろう・・・猿かなと目を凝らして見たら、カモシカの親子が崖を駆け上がって木々の中に消えて行った。子どものカモシカは小さくて去年か今年生まれたようで、まだ、からだに丸みのある体型で可愛らしかった。車の中から一瞬見えただけなので表情などはわからなかったが、白山が包みこむ自然の豊かさの片鱗を見せてもらった気がする。カモシカは何回も見たが親子のカモシカを見たのははじめてだ(^_^)。熊騒動で木の実のならなかった去年も、カモシカにはあまり関係なかったのだろうか。ちゃんと子どもが生まれているということなのだろう。


 今日は1泊コースと日帰りコースと2班に分かれての活動で、日帰りコースへの参加。参加者は10名、宿泊コースは4名。
 自己紹介の後、宿泊コース参加者のバスを見送って、白山禅定道の登山口までの車道を歩き始める。
 今日の行程は市ノ瀬から六万山を経て、慶松平から観光新道との分岐を経て別当出合に降りるコースを取る。
 7時に市ノ瀬を出発。

 市ノ瀬と書く漢字は、昔は一之瀬と書いたようだ。いつ頃から今のように市ノ瀬と書かれるようになったのかわかっていないようだ。
 福井より一之瀬までの道のりは 牛首通十九里 小原越十八里 勝山通二十里とある。
 市ノ瀬から室堂まで全長10.1km。観光新道との分岐から室堂まで4km。
 ということで、一ノ瀬から観光新道の分岐まで6.1km。
 観光新道の分岐から別当出合まで2km。合計8.1kmの道のりを歩くことになる。
 

白山禅定道登山口アオダモ?
バライチゴエイゼンアザミ?

 歩き始めるとすぐにブナの木々に囲まれて気持ちがいい。暑くもなく寒くもなくちょうど良いお天気模様だ。
 お花はあまり期待できそうにないが、歴史的なことの解説や場所を教えてもらえるのが楽しみだ。
 一列に並んで歩く。

ブナ林

 バライチゴやマルバフユイチゴの赤い実が美味しそうになっている。
 画像では色が飛んでしまっているが、実際のヨメナの紫色はもう少し濃い。
 ギンリョウソウによく似たギンリョウソウモドキが咲いている。
 ギンリョウソウの透き通ったような透明感がない。
 風雨に曝されてボロボロになったように見える。時季がもう遅いのかもしれない。
 イボイボのある赤いカエルがじっと動かないで木の間にいた。

ヨメナマルバフユイチゴ
ツチガエル?ギンリョウソウモドキ

 古めかしい階段を登る。白山禅定道は国立公園の予算で、平成11年に整備された道だが、昔の道も残っている場所がある。

白山禅常道登山口釈迦新道との分岐

 ヒロハユキザサの実やツリバナの赤い実がなっている。
 小さなクワガタが朽木の倒木に生えた苔の上にいる。

クサアジサイヒロハユキザサの実
ツリバナコクワガタ 実際はもっと小さい。

 8時過ぎに六万山に到着。1260mの標識が立っている。
 栃やブナの実がたくさん落ちている。今年は木の実は豊作のようで、あちこちに色んな木の実がなっている。
 ガマズミ・オオカメノキ・ミズキ・クロモジ・マユミ・ハンノキなどなど・・・。

六万山昔の道
栃の実室堂7.8kmの標識

 六万山から少し歩くと、相撲が馬場と呼ばれた少し広場になった場所がある。
 室と呼ばれた宿泊施設もあったようで、建物があった跡らしい場所もある。山側を削って整地されたようだ。階段の跡もある。

相撲場跡相撲場よりの階段

 急な山道を尾根に向けて登る。岩の間の狭い道を通る。
 昔の道は今とは少し違うようで、鎖のハシゴ、後になっては藤を鎖に編んで梯子にしたものを登ったと、いただいた資料に書いてあった。

 檜の大木がある。このあたりに檜の宿の跡があったらしい。檜の大木の下に社があり、泰澄作の古仏があったそうである。
 檜の木の根を潜る場所もあり、木の根廻りと呼ばれたとか。その近くに鳥居があり、一の鳥居と呼ばれた。
 ここに祭られていた釈迦如来は、明治時代に白峰の林西寺に移されたようだ。
 古の社や室などはどんなふうに立っていたのだろうか。賑わったのか、寂れていたのか・・・。

狭い道檜の巨木檜の梢

 キノコが生えている。色々なキノコの色があって楽しい。こんなきれいな色をしているのに、毒キノコもあるのか・・・(-_-;)。
 まあ、お花も同じで、きれいな花にはトゲがあるとか言うし・・・。

きのこ?
マムシグサの実?

  白山釈迦岳と前釈迦が見えてくる。その奥にかすかに見えるのは四塚山か・・・。

白山釈迦岳?

 観光新道を裏側から見る形になる。
 手前の別当坂を登った所が観光新道との分岐、二番目のピークは仙人窟のある岩場のようだ。
 一番奥は黒ボコ岩のあたりだろうか・・・。周囲の風景が白っぽく光って見える。

観光新道

 反対側には別山が、朝の光の中に見える。
 手前はチブリ尾根、途中にチブリ小屋がかすかに見えた。今はまだ工事中のようだ。

別山とチブリ尾根

 ミヤマコゴメグサがあちこちに生えている。小さな白い花、花心の黄色、葉っぱの緑と可憐な花だ。
 アリドオシのつやのある真っ赤な実が目に付く。赤い色は緑の中ではっとさせられる色だ。
 ハクサンシャクナゲの葉っぱがたくさんある。シャクナゲの大きな木も何本かあり、花の季節は純白の白い花がきれいなことだろう。
 

ミヤマコゴメグサアリドオシ
指尾にある町石ハクサンシャクナゲ

 指尾は禅定道のピークで1418mの標識がある。
 昔は伏拝と呼ばれた白山の遙拝所だった場所だ。
 指尾の標識の下に、町石と呼ばれる石がある。1町ごとに置かれた昔の目印の石のようだが、下半分は欠けてしまっている。
 昔は石できちんと標識も整備されていたようだ。その石でさえも割れてしまうような年月が経過して、今は何も残っていない。
 登って来た方向を振り返ると、小原峠を挟んで、右に大長・左に赤兎・奥には経が岳がすっきりと見える。
 指尾で昼食休憩をしばらく取る。 

指尾左 赤兎山 右大長山 中央奥 経が岳

 天井壁を通り過ぎ、五輪坂の手前に剃刀窟がある。昔、泰澄大師がここで剃髪された場所と言われる。
 地震で少し埋まったようで、昔は15人ほどの人が入れたということだが、今は屈まないと中には入れない高さになっている。
 五輪塔の崩れたものや、笏谷石で作られた板碑や石仏が明治の廃仏毀釈で壊されて、お顔のないものなどが何体もある。
 板碑には越前足羽郡福居庄法興寺の名前と、寛永14年6月とあり、80人分の法名が刻まれているそうである。
 阿弥陀三尊来迎像板碑にも「七十一体之内法興寺」とあり、同じ時期に法興寺によって納められたようだ。


剃刀窟五輪塔や笏谷石石仏
剃刀窟の全貌エゾリンドウ

 りんどうの紫色がきれいだ。どの花も微妙に色が微妙に違って美しい。
 このあたりから、木道が整備されている。

エゾリンドウ木道

 急な梯子のような狭い階段を何段も登る。枯れた大木がある。周囲の木々で見えないが、尾根の高い場所を歩いているのだろう。
 恐いという感じは全くない。

ハシゴのような狭い階段檜の大木

 五輪坂は承応(1652〜1655)年間に、その付近で転落した大坊という人を供養する五輪塔が建立されたようで、剃刀窟にある五輪塔の一部はこれではないかと言われている。この五輪坂を登る。

タムシバの実尾根道
尾根

 岩場にイブキジャコウソウがたくさん生えていて、いいにおいがしていた。小さなピンクの花もいくつか付いている。
 ゴゼンタチバナやマイズルソウの実の色がきれいだ。

痩せ尾根ゴゼンタチバナの実
ギゼンタチバナの実マイズルソウの実

 慶松平は標高1666mで、尾平とも呼ばれる。
 福井の豪商慶松屋五衛門ゆかりの室跡の場所。
 ここに祭られていた平安後期の銅造十一面観音立像は林西寺にあり、今は重要文化財になっている。

慶松平白山禅定道

 ツルリンドウの大きな赤紫色の実があった。花は小さくて目立たないのに実は大きくよく目立つ。
 オオシラビソの実が何本も折られていた。動物の仕業らしい。猿か熊か・・・?少しだけ食べた形跡がある。
 持ってみたがかなり重い。小動物(リスやネズミ)には持てない重さだ。やっぱり熊か・・・。
 針葉樹特有のにおいは好きだが、美味しいのかな?

 慶松平のあたりにも木道がある。昔の室跡も今は背丈ほどの笹が生い茂って、視界はよくない。

ツルリンドウの実オオシラビソの実
割って食べたあとか?慶松平の木道

 別当坂を登れば観光新道との分岐だ。正面左に鎧壁が見える。

慶松平から別当坂を望む

 慶松平は長さ700m、幅200mにわたる平坦地になっている。北に白山釈迦岳・南に別山、正面には御前峰と眺望も良い。
 このあたりはブナの林は終わって、ダケカンバが生えている。

慶松平から白山釈迦岳を望む砂防新道

 別当坂を登ると、観光新道との分岐に合流する。ここから室堂まで4km、別当出合までは2kmの道のりとなる。

観光新道分岐観光新道

 別当出合までの道はまた花が多く、目を楽しませてくれる。アキギリの濃い紫色にはっとさせられる。
 コブシの実が、名前のとおり握り拳のような実を付けている。
 久しぶりに見たヨツバシオガマのピンクの色が優しい。
 ゲンノショウコのフウロに似た花の形も優しい〜。

コブシの実アキギリハクサンボウフウ
ゲンノショウコヨツバシオガマオンタデ
ミヤマダイモンジソウツリフネソウミゾソバ

 別当出合ではツリフネソウが満開でたくさんさいていた。ミゾソバのピンクの花やダイモンジソウもたくさん咲いていた。

 14寺10分、別当出合に全員無事到着。
 14時30分のバスで市ノ瀬にもどる。
 帰りはいつものように御前荘でお風呂に入って、さっぱりして帰路に着く。

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