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「刀と日本の心」を語る         平成17年3月26日
                          講師 お腰のもの寒秀屋 梅田秀司氏  於:勝山市立図書館


梅田氏

 日本刀剣博物館で10年間修行
 伊勢神宮遷年の刀研ぎ・明治神宮の刀研ぎなどのお仕事をされる
                     
 刀剣・・・平安後期から1000年の歴史
 奈良・古墳時代の刀剣・・・直刀(正倉院・聖徳太子の絵等) 大陸からの伝来
 日本刀・・・反りのある刀
 日本でも生産されるようになったのは、中国地方で砂鉄が採れるようになったから

 何故今銘刀が伝わっているのか?
 古墳の副葬品として玉・鏡・直刀・・・権威の象徴。
 研磨することにより光り輝く美しいもの・・・美を具現化したもの。
 霊的なもの・神的なものが宿る→草薙の剣(スサノヲノミコト)
 彎刀(9C〜10C)藤原時代。
 室町時代の謡曲「小鍛治」・・・一条帝の御代 三条宗親という刀鍛冶に一条帝が刀を一刀打つことを命ずる
 宗親は作刀に入るが思うように打てない。
 伏見稲荷や神仏に祈る→一身のための栄達に非ず、鎮護のための刀を打たせ給え→刀を打ち上げ一条帝に奉納
 宗教性・精神性

 室町時代的変遷・特徴

 鎌倉時代初め 後鳥羽上皇は剣に造詣が深い・鑑識眼あり
 月ごとに刀を打たせた 古備前・山城
 鎌倉時代・・・刀に懸けても(精神的拠り所・武器としての使命)

 欧米にも刀剣の愛好家が多い
 日本刀の良さ・美しさが分かるのか?・・・ミステリアス・霊的なスピリッツを感じると言う人が多い
 日本的・東洋的美を代表する

 日本刀の美しさとは・・・造形・素材(砂鉄・玉鋼・焼き入れ・研ぎ入れ)の美しさ 鍛錬の肌模様・波紋(直刃・乱れ刃)
 機能を極限までそぎ落とした造形的な美しさ
 石削・・・朴の木(白木)
 日本的な美・・・絵画・漆芸(螺鈿・蒔絵)・染色(染め・織り)・金工・彫金・陶芸等
 気候風土(四季の移ろいのある)日本民族の民族性(農耕)・歴史(伝統的)の3つが日本美のバックボーンになっている
 ◎美的感性が繊細で鋭い・・・文学性・装飾性(琳派)・酒井抱一の秋草(日本人に好まれるテーマ)
 桜よりも秋草のモチーフが圧倒的に多い
 東洋美の視点から見ると純粋絵画で思い浮かべるものは、造形的美しさ・高雅な精神性
 宋元の絵画(水墨画)・・・立体的・物理的ではありえない 日明貿易でもたらされたもの 南宋の高彦敬 (こうげんけい)・玉澗 (ぎょうくかん)
 
細密画も好まれた
 足利義政の東山文化・・・銀閣寺 風雅 上中下の三段階の序列化 同胞衆・・・芸阿弥・相阿弥・・・座敷のしつらえなど確立
 東山文化がなければ利休も立ち得なかった
 宋磁・青磁・・・洗練された姿形 線 面が美しい 肉置き(面の張り)
 下がふちの花入れ・・・胴の丸みの張りが感覚的に膨張の一瞬を捉えたものに感じられない
 日本刀の反り・・・感覚的に切っ先で止まっているが、もっと伸びているように思える

 すぐれた美術品と比較しての日本刀はどうか?
 洗練 深い内面性と高雅な精神性・名状しがたい感動を覚える・美術品との一体感
 刀には潔さがある・・・高い水準の見識・美術的感性・批判の精神・選択性
 日本刀の魅力とは何か? 静謐な気分を感じる
 日本刀は内面に沈静した深い静寂を感じる
 洗練・雅 ルーツ・・・京の都を前提にしている 力強さ・・・すぐれた美術品の条件
 刀に関する言葉・・・しのぎを削る・鍔迫り合い・反りが合わない・元の鞘に治まる・後家さや・目抜き通り

 家研ぎ・・・本阿弥系将軍家お抱え
 町研ぎ・・・在家
 


 

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