「司馬遼太郎と藤沢周平」佐高信著

 1999年6月に初版が発行されて、手許にあるのは7月20日付の第3刷の本。本屋さんの司馬遼太郎さんのコーナーに置いてあった。佐高信さんは山形県の酒田市出身、藤沢周平さんは鶴岡市出身である。お二人とも教職にあったが、結核のため教職を去り、療養生活を経て、業界新聞の記者となり(佐高さんは経済新聞、藤沢さんは食品関連の新聞)、その後経済評論家と作家になる。

 佐高さんは今までは池波派と言いながら、この本の中では徹底的に藤沢周平さんを評価している。
 司馬遼太郎さんのコーナーにあった本だが、この本を手にした司馬ファンの方々はどう思うのだろうか?

 司馬(遼太郎)と対置させるためには、池波(正太郎)ではなく藤沢(周平)でなければならないと思った。
 端的に言えば、司馬は商人であり、藤沢は農民である。そして、池波は職人である。職人と商人をコントラストさせることはできない。いささかならず調子のよい商人と対抗するためには、寡黙に働く農民のエネルギーをもってこなければならないのである。

と、あとがきの中で書かれている。

 お二人の作家の視点の違いを「上からの視点」と「市井に生きる」という書き方で対比させている。
 

 

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